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空き家解体の補助金は国土交通省から出る?種類・仕組み・申請の流れを解説

「国土交通省から補助金がもらえるらしい」という情報を目にして、調べ始めた方も多いでしょう。ただ、実際には国から個人に直接お金が届くわけではありません。

この記事では、国土交通省が関わる2つの補助事業の中身や補助率、個人に届くまでの5ステップをわかりやすく整理しました。

藤沢市の制度を具体例として取り上げながら、申請時に気をつけたいポイントも解説しています。解体か活用か、空き家の今後を判断する材料として、ぜひ最後まで読んでみてください。

空き家解体の補助金は国土交通省からもらえる?

空き家解体の補助金は、国土交通省から個人に直接届くものではありません。国が自治体を財政的に支援し、自治体が独自に制度を設計したうえで、住民からの申請を受け付けています。

補助金は国から自治体を経由して個人に届く

空き家解体の補助金は、「国→自治体→個人」という3段階の流れで届きます。

国土交通省は毎年度、空き家対策に関する予算を確保し、全国の市区町村に対して財政支援を実施しています。

各自治体はその支援をもとに独自の補助金制度を設計し、地域の空き家所有者からの申請を受け付ける仕組みです。

ここで押さえておきたいのは、自治体ごとに補助金の金額・対象要件・申請期間がまったく異なるということ。

まずは空き家が所在する自治体のホームページで、補助金制度の有無を確認するところから始めてみてください。

空家等対策の推進に関する特別措置法とは?

空家等対策の推進に関する特別措置法(空家特措法)とは、増え続ける空き家問題に対応するため、平成27年に施行された法律です。

全国で放置された空き家が防災・衛生・景観の面で深刻化していたことを背景に、自治体に対して以下のような権限と支援の枠組みが設けられました。

  • 倒壊の危険がある空き家を「特定空家等」に指定できる
  • 所有者に対して助言・指導・勧告・命令を段階的に行える
  • 改善されない場合は行政代執行(強制的な解体)もできる
  • 国からの財政支援を受けて、住民向けの補助金制度を運営できる

さらに令和5年の法改正では、管理が不十分な空き家を「管理不全空家」として新たに位置づけています。

特定空家になる前の段階でも自治体が介入できるようになり、固定資産税の住宅用地特例が解除される対象も広がりました。

空き家を放置するリスクは年々高まっています。補助金制度を知ると同時に、この法律の存在も頭に入れておきましょう。

関連記事:空き家は解体すべき?メリット・デメリットから手続きの流れを解説!

空き家を放置し続けると、特定空家に指定されて固定資産税の優遇が外れるリスクもあります。「うちの空き家は大丈夫だろうか」と少しでも不安を感じたら、早めに動くことが大切です。

湘南空き家ラボなら、解体・活用どちらの方向性でも無料で相談できます。

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国土交通省の空き家補助金に関する事業は2種類

国土交通省が実施する空き家の補助金関係の事業には、大きく分けて2種類あります。

  1. 空家対策総合支援事業
  2. 空家再生等推進事業

どちらも市区町村向けの財政支援であり、個人が国に直接申請するものではありません。ただし、これらの事業が存在するからこそ、各自治体は住民に対して補助金を提供できる仕組みになっています。

それぞれの事業内容を詳しく見ていきましょう。

空家対策総合支援事業

空家対策総合支援事業とは、市区町村が行う空き家の除却・活用の取り組みに対して、国が費用を支援する制度です。

NPOや民間事業者が手がけるモデル性の高い空き家の改修工事等も、支援の対象に含まれています。

空家特措法に基づく支援措置の一つとして設けられ、自治体が空き家対策計画を策定し、その計画に沿った事業を実施する際に活用される仕組みです。

この事業には、5つの支援区分があります。①~④は市区町村向け、⑤はNPO・民間事業者等向けです。

①空き家対策基本事業(市区町村向け)

支援項目

・空き家の除去(特定空家等の除却、跡地を地域活性化のために計画的に利用する除却等)

・空き家の活用(地域コミュニティ維持・再生のために10年以上活用)

・空き家を除却した後の土地の整備

・空き家の活用か除却かを判断するためのフィージビリティスタディ

・空家等対策計画の策定等に必要な空き家の実態把握

・空き家の所有者の特定

※上記6項目は空き家再生等推進事業でも支援が可能

・空家等管理活用支援法人による空き家の活用等を図るための業務

②空き家対策附帯事業(市区町村向け)

・空家法に基づく代執行等の円滑化のための法務的手続等を行う事業

行政代執行等に係る弁護士相談費用、財産管理制度の活用に伴い発生する予納金等がある。

③空き家対策関連事業(市区町村向け)

・空き家対策基本事業とあわせて実施する事業

④空き家対策促進事業(市区町村向け)

・空き家対策基本事業と一体となってその効果を一層高めるために必要な事業

⑤空き家対策モデル事業(NPO・民間事業者等向け)

・調査検討等支援事業(ソフト):創意工夫を凝らしたモデル性の高い取組に係る調査検討やその普及・広報等への支援

・改修工事等支援事業(ハード):創意工夫を凝らしたモデル性の高い空き家の改修工事・除却工事等への支援事業

補助率

どれくらいの補助率があるのか、除去と活用をする時の実施者別での負担目安です。


除去

空き家の所有者が実施


2/5

市区町村
2/5

所有者
1/5

市区町村が実施


2/5

市区町村
3/5

代執行等の場合


1/2

市区町村
1/2


活用

空き家の所有者が実施


1/3

市区町村
1/3

所有者
1/3

市区町村が実施


1/2

市区町村
1/2

所有者の負担を除去と活用で比較すると除去のほうが少なくなっています。

実際の支援例

実際の活用例として地域活性化のため、地域交流施設に活用した空き家があります。

倒壊の危険があった空き家が地域に役立つ建物になり、地域住民の不安の解消につながります。

補助金の額は補助率から計算します。仮に空き家活用の費用が90万円だとすると、空き家の所有者に支払われる補助金は60万円になります。自己負担は30万です。

リフォーム費の補填になりますが、それでも費用は高いです。

「費用をかけずに空き家をどうにかしたい」とお考えなら、解体ではなく「コストゼロで貸す」という方法もあります。

湘南空き家ラボでは、リフォーム費用を負担したうえで空き家を借り受け、賃貸として活用するサービスを行っています。

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参照:国土交通省|空き家対策総合支援事業

空家再生等推進事業

空家再生等推進事業とは、危険な空き家の解体(除却)や利活用に取り組む市区町村を、国が直接支援する制度です。社会資本整備総合交付金の基幹事業に位置付けられています。

対象となるのは、倒壊の危険性がある「特定空家」や適切に管理されていない「管理不全空家」などです。

空家対策総合支援事業と比べると、個別の物件に対する解体・改修をより直接的に支援する特徴があります。

支援項目

・空き家の除去(不良住宅の除却、跡地を地域活性化のために計画的に利用する除却)

・空き家の活用(地域コミュニティ維持・再生のために10年以上活用)

・空き家を除却した後の土地の整備

・空き家の活用か除却かを判断するためのフィージビリティスタディ

・空家等対策計画の策定等に必要な空き家の実態把握

・空き家の所有者の特定

補助率


除去

空き家の所有者が実施


2/5

市区町村
2/5

所有者
1/5

市区町村が実施


2/5

市区町村
3/5

代執行等の場合


1/2

市区町村
1/2


活用

空き家の所有者が実施


1/3

市区町村
1/3

所有者
1/3

市区町村が実施


1/2

市区町村
1/2

実際の支援例

実際の支援例として居住環境の整備改善のため、空き家を解体した事例があります。

ほかに、活用の一例として地域活性化のため、空き家を活用し観光交流施設を整備した事例があります。

補助金の額は補助率から計算します。仮に空き家解体費用が100万円だとすると、空き家の所有者に支払われる補助金は80万になります。自己負担は20万です。

解体費用やリフォーム費の補填になりますが、それでも費用は高くなります。

一方で、湘南空き家ラボに空き家を預ければ、片付け・リフォーム・入居者募集まですべてお任せでき、所有者の費用負担はゼロです。まずは「自分の空き家でも対応できるのか」を確認してみてください。

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参照:国土交通省|空き家再生等推進事業

空家再生等推進事業の2タイプ

空家再生等推進事業には「除却事業タイプ」と「活用事業タイプ」の2つがあります。空き家を壊すのか、活かすのかという方向性の違いです。

どちらのタイプも、自治体が「居住環境の整備・改善の必要性が高い」と指定した区域内の建築物が対象になります。それぞれの内容を見ていきましょう。

除却事業タイプ

除却事業タイプは、倒壊等の危険性が高い老朽化した空き家の解体費用を対象とした支援制度です。

対象地域は、自治体が指定した区域内の建築物になります。この区域は、居住環境の整備や改善の必要性が高いと判断された地区です。

補助率は各自治体が設定しており、一般的に解体費用の2分の1以内が上限です。

補助金の上限額は50万円から100万円程度に設定されている例が多く、自治体によって金額に差があります。

付帯工事やアスベスト調査の扱いについては、各自治体の要綱によって異なるため、事前の確認が必要です。

活用事業タイプ

活用事業タイプは、空き家を賃貸住宅や地域拠点施設などに利活用するための改修費用を支援する制度です。

対象地域は除却事業タイプと同様、自治体が指定した区域内の「居住環境の整備や改善の必要性が高い」と判断された建築物が対象となります。

空き家の所有者だけでなく、活用事業を行う民間事業者やNPO法人なども対象となるケースがあります。

また、ただ改修すれば良いわけではありません。

支援を受けるためには、用途や事業期間、地域への貢献度などの評価要件が設定されており、これらの基準を満たす必要があります。

改修後は一定期間、地域の活性化に資する用途での活用が求められることが一般的です。

参照:国土交通省|空き家再生等推進事業の概要

除却か活用か、どちらのタイプが適しているかは空き家の状態や所有者の希望によって異なります。

「自分の空き家はどちらに該当するのかわからない」という場合も、湘南空き家ラボにご相談いただければ、物件の状況をふまえて最適な方向性を一緒に整理できます。

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国からの空き家解体補助金が個人に届くまでの流れ

国の補助金が個人に届くまでの流れは、以下の5ステップです。

  1. 予算計画・申請募集
  2. 申請提出
  3. 審査段階
  4. 決定通知
  5. 募集・受付

国土交通省から個人へ直接届くことはなく、必ず自治体を経由します。地元の市区町村がどのタイミングで募集を始めるかが、所有者にとって大切なポイントです。

STEP1|予算計画・申請募集

毎年度、国の予算編成に合わせて国土交通省が空き家関連の補助金予算を策定します。

予算が確定すると、補助金の目的・申請条件・手続き方法などを記載した公募要領が公開され、自治体向けの申請受付がスタートします。

この段階は、あくまで国と自治体の間のやり取りです。個人が直接関わることはありません。

STEP2|申請提出

各自治体は、国が公開した公募要領を精査し、必要書類を揃えたうえで申請を行います。

申請にあたっては、自治体ごとに策定した空き家対策計画の内容や、補助金の使い道となる具体的な事業計画の提出が求められます。

すべての自治体が毎年申請しているわけではないため、お住まいの自治体が該当年度に申請しているかどうかは個別の確認が必要です。

STEP3|審査段階

自治体から提出された申請書類は、国土交通省の関係機関が内容を精査します。

「補助要件を満たしているか」「事業計画の実現可能性はあるか」「予算規模は適切か」などの観点から、詳細なチェックが行われます。

審査を通過できなければ、自治体に補助金は交付されません。

STEP4|決定通知

審査を通過した案件について、国から自治体へ補助金の交付決定通知が届きます。

この通知をもって、自治体は「国からの財源が確保された」と正式に確認できるわけです。

STEP1〜4はすべて国と自治体の間で進む手続きであり、個人がこの段階で何かをする必要はありません。

STEP5|募集・受付

交付決定の通知を受けた自治体は、ホームページや広報誌などで住民向けに補助金制度の募集を開始します。ここからが、空き家の所有者が実際に動くタイミングです。

自治体の窓口に申請書類を提出し、審査を経て、補助金が個人に支給されます。

特に注意したいのが、必ず着工前に申請すること。 先に解体工事を始めてしまうと、補助金の対象外になるケースがほとんどです。

また、多くの自治体では年度ごとに予算枠が決まっており、先着順で受付が終了することも珍しくありません。自治体のホームページをこまめにチェックして、募集開始の時期を見逃さないようにしましょう。

「手続きが面倒で動けない」と感じているなら、補助金に頼らずコストゼロで空き家を活用する方法も検討してみてください。

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空き家解体の補助金の財源はどこから出ている?

空き家解体の補助金の財源は、大きく分けて「国費」と「地方自治体の一般財源」の2つで構成されています。

国費の部分は、国土交通省が所管する予算から拠出されます。具体的には、以下の2つのルートです。

  • 国の補助金(直接交付):空家対策総合支援事業
  • 社会資本整備総合交付金(交付金の一部):空家再生等推進事業

空家対策総合支援事業では、国から自治体へ補助金が直接交付されます。

一方、空家再生等推進事業の場合は、道路・下水道・住宅などインフラ整備を包括的に支援する「社会資本整備総合交付金」の中の一事業として、予算が配分される仕組みです。

自治体の負担分については、住民税や地方交付税などの一般財源から捻出されるのが一般的です。

つまり、空き家の所有者が受け取る補助金は、国民の税金を財源として、国と自治体が費用を分担していることになります。

だからこそ補助金の申請には厳格な要件審査があり、対象外の空き家には支給されない仕組みが設けられているのです。

自治体の空き家補助金の例(藤沢市の場合)

藤沢市では「空家利活用事業補助金」という制度が設けられています。空き家を単に解体するのではなく、地域の資源として再生し、公共的・公益的な活動の場として活用することを目指した補助金です。

国土交通省の支援を受けた自治体が、地域の実情に合わせて独自に設計した制度の一例として紹介します。

空家利活用事業補助金の対象要件

藤沢市の空家利活用事業補助金には、以下の要件が設定されています。

  • 藤沢市内に所在する空き家であること
  • 一戸建ての場合、1年以上使用されていないこと
  • 共同住宅の場合、全室が使用されていないこと
  • 棟が別になっている建物で、使用されていないもの
  • 所有者が入院・施設入所した場合は1年未満でも対象
  • 営業実態がない店舗兼住宅も対象
  • 過去にこの補助制度を利用していないこと
  • 国または地方公共団体から同一内容の補助を受けていないこと

昭和56年5月31日以前に着工された建築物(いわゆる旧耐震基準の建物)については、補助金の請求までに耐震性を確保することが条件となっています。

耐震診断や補強工事が必要になる可能性もあるため、該当する場合は早めに確認しておきましょう。

補助金額の目安

藤沢市の空家利活用事業補助金の金額は、活用内容や改修の規模によって異なります。

一般的に自治体の空き家関連補助金は、解体の場合で上限50万〜100万円程度、活用(改修)の場合は事業内容に応じて設定されるケースが多いです。

藤沢市でも年度ごとに予算枠が設けられているため、具体的な金額は市の公式情報を確認してください。

補助金はあくまで費用の一部を補填するものであり、全額がカバーされるわけではありません。

解体費用が200万円かかるケースでも、補助金で賄えるのはその一部にとどまります。残りの自己負担をどう工面するかも含めて、計画的に検討する必要があるでしょう。

補助金申請時の注意点

藤沢市に限らず、空き家の補助金を申請する際には以下の点に気をつけてください。

注意点

詳細

必ず着工前に申請する

解体や改修の工事を始める前に、必ず自治体へ申請・相談を行うこと。着工後の申請は原則受け付けられない。

受付期間が限られている

年度ごとに募集期間が設定されており、予算上限に達した時点で受付終了となる。募集開始の情報を見逃さないよう注意が必要。

必要書類が多い

登記簿謄本、建物の写真、見積書など複数の書類が求められる。準備に時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールで進める。

審査に時間がかかる

申請から支給決定までに数週間〜数か月を要するケースもある。書類審査や現地調査を経て、結果が通知される。

必要書類の準備や手続きの流れに不安がある場合は、空き家の専門家に相談するのも一つの手段です。

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参照:藤沢市|空家利活用事業補助金について

関連記事:空き家解体の補助金はある?支給要件や申請方法を解説!

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