「空き家を解体しようか…」「解体費用は高額になりそう」そう悩んではいませんか。
実は各自治体が空き家解体を支援する補助金制度を用意しているケースがあります。
もしかしたら、解体費用を軽減できるかもしれません。
この記事では、空き家解体の補助金制度について詳しく解説していきます。
どんな補助金があるのか、申請方法はどうなっているのか、注意点は何かを分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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空き家解体の補助金について
「空き家解体の費用は高い」そう思われる方も多いのではないでしょうか。
そんなときに知っておきたいのが、空き家解体の補助金制度です。空き家の解体費用を支援してくれる補助金制度が、全国の多くの自治体で設けられています。
条件を満たせば解体費用の一部を補助金で賄え、費用が抑えられるかもしれません。
そもそも空き家解体の補助金制度が導入されるようになったのは、空き家の増加が、今や日本全体の深刻な社会問題になっているからです。
総務省統計局が5年ごとに実施している「住宅・土地統計調査」によると、空き家は2023年時点で全国に約900万戸にものぼり、さらに増加傾向にあると言われています。
放置された空き家は、倒壊の危険性や犯罪利用の可能性など、地域住民にとって大きな不安要素となっています。
このような状況を受けて、2023年(令和5年)には「空家等対策の推進に関する特別措置法」が改正され、行政による指導がより強化されました。
各自治体では、空き家の利活用を促すため、解体のために補助金制度を導入しています。補助金制度は、自治体が独自に実施しており、国は自治体への交付金という形で間接的に支援しています。
また、地域の景観を守るという狙いもあり、街並みの美観維持にも貢献する制度となっています。
参考:令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果
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空き家解体の補助金制度の種類
一口に「補助金」と言っても、その種類や内容は多岐にわたります。
国が全国一律で補助金を支給しているわけではなく、各自治体が独自に設定しているため、名称や要件もさまざまです。
国土交通省の「空き家再生等推進事業」によって国から自治体に交付金が配分され、その後自治体が個人向けの補助金として運用しています。
そのため、補助金支給の金額や対象となる条件は自治体によって大きく変わってくるのが特徴です。
上限額は、50万円から100万円程度の設定が多いですが、これはあくまで目安です。
自治体によって金額の上下があり、年度ごとに補助金の内容が変更されることもあるので、最新の情報を確認することが大切です。
ここでは、代表的な補助金制度と利用できる範囲(対象経費・対象事業)や申請要件について解説していきます。
代表的な補助金制度
各自治体によって制度は変わってきます。ここでは、特に多く見られる代表的な制度を4つご紹介します。
老朽危険家屋解体撤去補助金
最も一般的で、多くの自治体が採用している補助金制度は「老朽危険家屋解体撤去補助金」です。
この制度は、その名の通り、倒壊の危険性が高い老朽化した建物の解体を目的としています。
補助金を受けるためには、建築年数や耐震基準、建物の状態など、自治体が定めた審査基準をクリアしなければなりません。
多くの場合は、自治体の担当者が現地を調査し、危険性を確認した上で補助対象となるかの判断が必要です。
例えば、危険度に応じて評価がつけられ、その点数により補助額が変わる自治体もあります。
名古屋市は「老朽危険空家等の評価表」により金額が変わってきます。
評価が75点以上の場合
・除却に要する経費(工事費)の3分の1(最大40万円)
・125点以上の場合は3分の2(最大80万円)
各自治体で「老朽建築物等の除却工事費用の助成」や「老朽建築物の解体除却費の補助」など制度名が異なるため自治体のホームページを必ずご確認ください。
都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金
街の景観を美しく保つことを目的として交付されている制度が「都市景観形成地域老朽空き家解体事業補助金」です。
この補助金は、歴史的な街並みや景観保全が求められる地域にある空き家が主な対象です。景観を損なう空き家の解体を促進します。
ただし、空き家の解体後には景観形成基準を満たす土地利用をする必要があるという条件が付くことが多く、単純に更地にするだけでは要件を満たさない場合があります。
空き家等対策推進補助金
「空き家等対策の推進に関する特別措置法」に基づいて、自治体から「特定空家」に指定された物件や、その可能性が高い空き家を対象とした補助金です。
この制度の特徴は、建築年数に関係なく空き家の状態に応じて補助対象が決定される点です。
そのため、比較的新しい建物でも適切な管理がされておらず危険性が高いと判断されれば、対象となる可能性があります。
特定空家への指定前に自主的に解体する場合の予防的措置として利用されることが多い制度です。
空き家解体撤去助成金
特定空家などに該当しない、一般的な空き家の解体や撤去でもらえる助成金です。自治体によって「助成金」と呼ぶこともあれば、「補助金」と呼ぶこともあります。
他の補助金制度と比べて条件が比較的緩やかで、幅広い空き家が対象となる場合があります。
ただし、条件や補助金額は自治体によって大きく異なるため、詳細は各自治体に確認が必要です。
補助対象工事の範囲
補助金の対象となる工事範囲についても理解しておくことが大切です。
一般的に補助金の対象となるのは、建物本体の解体工事、基礎の撤去、そして解体で出た産業廃棄物の処理費用などが含まれます。
ただし、カーポートやブロック塀、門柱、庭木といった建物の外にある付帯工事は、補助の対象外となることが多いので注意が必要です。
また、アスベストの除去費用や、地下に埋設された浄化槽の撤去費用などは、別途上限が設けられていたり、補助対象外となる場合もあります。
自治体によっては、ブロック塀等の撤去に対する補助金制度を別途用意していることもあります。
補助金の対象となる工事の範囲を、事前に自治体のホームページで確認しておきましょう。
補助金の主な支給要件
自治体によってさまざまな要件が定められていますが、ここでは多くの制度に共通する主な要件をいくつかご紹介します。
・長期間使用されていない空き家
・老朽化して危険な状態にある空き家
・旧耐震基準(1981年5月31日以前)で建てられた建物
・自治体が指定する特定区域内にある空き家
これらの条件を複数満たすほど、補助金を受けられる可能性が高くなると考えられます。
空き家の解体費用の相場とは?費用を支払えない場合はどうする?
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補助金の申請方法から手続きについて
補助金がもらえるかもしれないと分かっても、手続きが大変で、面倒になりがちです。ここでは、申請から給付までの流れを分かりやすく説明していきます。
申請から給付の流れ
空き家解体の補助金申請は、多くのステップで進められます。
ここでは、主な6つのステップを紹介します。基本的な流れを理解しておくことで、スムーズに手続きを進めることができるでしょう。
こちらは一例になります。自治体によっては異なる場合もあるので注意してください。
①事前確認
まずは、空き家がある地域の役所の窓口やホームページで、空き家解体に関する補助金制度があるかどうかを確認することから始めましょう。
自治体によっては、制度がなかったり、募集期間が限られていたりすることもあります。
また、ご自身の空き家が補助金の対象となるのか、どのような条件があるのかも、しっかり調べておくことが大切です。
特に、複数の解体業者からの見積もり提出を義務付けている自治体も少なくありません。
事前に何社から見積もりを取る必要があるか、業者選定の条件はあるかなども確認しておきましょう。
②補助金申請
補助金の対象となることが確認できたら、解体工事を始める前に、自治体が指定する書類を準備し、補助金の交付申請を行います。
工事前という点が非常に重要で、工事に着手してから申請しても対象外となってしまいます。
必要書類は自治体によって異なりますが、建物の登記事項証明書や、解体工事の見積書の写しなどが一般的です。書類の準備に時間がかかることもあるので、余裕を持って進めることが重要です。
③自治体の現地調査・審査
申請書類を提出すると、自治体による書類審査が行われます。
必要に応じて、担当者が実際に現地に赴き、空き家の状態を確認する場合もあります。この審査期間は、自治体や時期によって異なりますが、おおよそ1カ月程度かかることが多いです。
審査に通ると、補助金の交付決定通知書が届きます。この通知書が届いてから初めて、解体工事を始めることができます。
④解体工事
交付決定の通知を受けてから、指定業者による解体工事を開始できます。
補助金の条件に、市内の指定解体業者を利用することが含まれている場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
工事期間中は、自治体の指示に従って適切に進めることが大切です。
⑤完了報告
解体工事が完了したら、補助金をもらうための最後のステップです。工事が完了したことを証明する書類として、解体工事の領収書や写真などとともに、完了報告書を自治体に提出します。
自治体が提出された書類を確認し、問題がなければ補助金の交付を決定し、補助金交付決定の通知が届きます。
この完了報告がスムーズにいかないと、補助金の受け取りが遅れてしまうこともあるので、書類はしっかりと準備しておきましょう。
⑥補助金支給
自治体から補助金交付決定の通知が届いたら、請求書を提出します。
この請求書をもとに、自治体が最終的な補助金の額を確定し、指定された口座に補助金が振り込まれます。
多くの場合、工事費用は一旦全額自己負担となるため、補助金が振り込まれるまでに数カ月かかることを考慮に入れて資金計画を立てておくと安心です。
必要書類(例:二宮町の場合)
補助金の申請に必要な書類は、自治体や補助金の種類によって異なります。
ここでは、神奈川県二宮町の「空き家等解体補助」を例に、どのような書類が必要になるのかをご紹介します。
多くの自治体で共通する項目が含まれているので、参考にしてください。
必要書類
空き家等の位置図 | 空き家がどこにあるかを示す地図 |
空き家等の現況写真 | 建物の外観や、老朽化が進んでいる箇所など、現状が分かる写真 |
空き家等の建築年がわかる書類 | 登記事項証明書、建築確認済証の写し |
空き家等の登記事項証明書 | 法務局で取得できる、建物の所有者などを証明する書類 |
解体工事の見積書の写し | 複数の業者からの見積もりが必要な場合もある |
空き家等であることがわかる書類 | 電気や水道、ガスの使用を中止した日が確認できる書類など、空き家であることを証明する書類 |
解体同意書(共有名義の場合) | 複数人で空き家を所有している場合、全員の同意書 |
その他の書類 | 町長等が必要と認める書類 |
このように、多くの書類が必要となります。自治体によってはさらに必要になる可能性があるので役所等への確認をおすすめします。
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空き家解体に使える補助金の例
「うちの空き家がある地域では、どんな補助金があるんだろう?」と気になりますよね。特に、湘南エリアには歴史ある古い建物も多く、空き家の問題は身近なものです。
ここでは、神奈川県にある自治体の補助金制度の例をいくつかご紹介します。
ご自身の空き家がある地域や、近隣の自治体の情報を知ることで、どのような補助金制度があるのか、確認してみてください。
二宮町:空き家等解体補助(上限50万円)
二宮町では「空き家等解体補助」という制度があります。これは、適切に管理されていない空き家を解消し、町民の生活の安全・安心を確保することを目的とした補助金です。
この補助金は、町内にある1年以上使用されていない住宅や店舗で、適切な管理が行われていないために倒壊や建材の飛散といった危険性があると認められたものが対象となります。
また、対象となるには、建物の所有者などが自ら解体工事を実施する必要があり、他の助成金を受けていないこと、そして解体後の土地を適正に管理することも要件に含まれています。
補助上限額は50万円で、解体費用の2分の1以内が支給されます。
藤沢市:空家利活用事業補助金
藤沢市には「空家利活用事業補助金」という制度があります。
これは、空き家を単に解体するだけでなく、地域の資源として再生し、公共的・公益的な活動の場として活用することを目指した制度です。
空き家を地域交流の場や、子育て支援施設などとして再生する場合に利用できる補助金です。
個人が利用できる補助金ですが、活用方法が限定されているため、解体後の利活用を考える必要があります。
大磯町:危険ブロック塀撤去等補助金
湘南エリアでは「危険ブロック塀」に対する補助金を採用している自治体が多いです。大磯町には「危険ブロック塀撤去等補助金」という制度があります。
この補助金は、県町が指定する緊急輸送道路・町立学校が指定する通学路に面するブロック塀を対象にしており、町内の事業者により工事が行われる場合のみ補助金が支給されます。
補助額は、撤去工事費の2分の1以内で上限は10万円で支給されます。
湘南エリア:地域事情に合わせた傾向
湘南エリアなどの沿岸部では、海風による老朽化や塩害による危険度、坂道が多い地形、歴史的な街並みといった地域特有の事情が、補助金の要件に反映されている傾向が見られます。
たとえば、老朽化したブロック塀の撤去費用を補助対象に含んでいたり、空地になった後の管理方法についても細かく規定していたりすることがあります。
また、申請時の写真要件や、現地確認の有無、そして見積もりを提出する解体業者の数など、実務的な運用方法が自治体によって分かれるのも特徴です。
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空き家解体の補助金利用の注意点
補助金制度を利用する際には、いくつかの重要な注意点があります。知らずに進めてしまうと、せっかくの補助金を受けられなくなってしまう可能性もあるため、しっかりと確認しておきましょう。
工事前に申請が必要
空き家解体の補助金で最も重要な注意点は、申請は必ず解体工事を始める前に行う必要があるという点です。
これは、すべての自治体に共通するルールと言えるでしょう。
もし、先に工事を始めてしまった場合、補助金の対象外となります。
解体費用を少しでも抑えたいのであれば、まずは自治体に相談し、申請手続きを完了させてから、工事の契約や着手を進めるようにしてください。
受付期間・審査期間のタイミング
補助金には受付期間と審査期間があることも理解しておきましょう。
受付期間については、年度ごとに決まっており、多くの場合4月から翌年3月までの間で設定されています。
ただし、予算に達すると年度途中でも早期に締め切られることがあるため、早めの申請が安心です。
また、申請から補助金の交付決定までには時間がかかります。書類確認や現地調査を経て結果が出るまでに1カ月以上かかる可能性もあります。
解体を急いでいる場合は特に余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
補助金が支払われるタイミング
補助金の審査に通ったとしても、実際に補助金を受け取れるのは解体工事が完了し、完了報告書を提出した後です。
つまり、解体費用は一旦全額、ご自身で支払う必要があります。
補助金は後から受け取る形になりますので、解体業者への支払いをどうするか、あらかじめ資金計画を立てておくことが大切です。
自治体による完了報告書の確認後、補助金の額が確定し、指定口座に振り込まれます。
補助金が必ずもらえるとは限らない
最後に、補助金は申請すれば必ずもらえるわけではありません。各自治体が定めた適用条件に合う空き家でないと、補助金の支給対象外となってしまいます。
また、予算上限に達してしまったり、申請期間を過ぎてしまったりした場合も、補助金は受け取ることができません。
事前の確認をしっかりと行い、自分の空き家が要件を満たしているかどうかを慎重に判断することが重要です。
ここまで補助金について解説してきました。補助金には多くの制限があり、補助金が申請できたとしても、解体に多額の費用がかかってしまうことは変わりません。
そこで解体以外の選択肢も考えてみてください。空き家を手放したい、解体費用も抑えたいそんな方は専門家への相談をおすすめします。
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補助金制度はありますが、条件や申請の手間もあり、費用は高額になります。そこで「解体しない」という選択をおすすめします。
解体以外にも空き家を活用する方法があります。賃貸活用や転貸、DIY再生、地域拠点化など、さまざまな選択肢が考えられます。
もし、補助金の要件に当てはまらなかったり、補助金だけでは費用が賄いきれなかったりする場合でも、建物を解体せずに活用することで、税負担や維持費を実質的に軽減できます。
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