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空家等活用促進区域とは?法改正で変わる自治体の支援と空き家活用法

「解体費用が出せない」「売れない」と悩む空き家が、2023年の法改正で「資産」に変わるかもしれません。

空き家の放置は税金アップやトラブルの原因になりますが、空家等活用促進区域に入れば、あきらめていた建て替えや店舗への転用が可能になります。

この記事では、新ルールの仕組みやリスク、お得な補助金についてわかりやすく解説します。

空家等活用促進区域の仕組みや注意点について、知っておきたい要点を確認していきましょう。

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空家等活用促進区域とは?

空家等活用促進区域とは、2023年の法改正で新設された、自治体が空き家の活用を強力に後押しするための特別な指定エリアのことをいいます。

これまで「法的な制限があって手出しできない」と諦めるしかなかった物件でも、この区域に指定されることで、特例措置を受けられる可能性が広がります。

専門用語が並ぶと難しく感じますが、簡単に言えば「これまで使い道のなかった空き家を、もう一度使えるようにする特別ルール」です。

ご自身の家がどう変わる可能性があるのか、まずは基本となる仕組みを解説します。

【街づくり】地域全体を「活用重点エリア」として活性化する制度

空家等活用促進区域に指定されると、市区町村から重点的な対策や支援を受けられるようになります。

以前は、危険な建物を一軒ずつ個別に対処することが基本となっていましたが、法改正で自治体の動き方は大きく変化しています。

地域全体をひとつのまとまりとして考え、エリアごとに活性化していく新しい仕組みが加わりました。

最終的な目標は、建物を減らすことではなく、地域の商業活動を回復させて、コミュニティを再生することにあります。

この目標を実現するため、区域内では放置に対する指導が厳しくなる反面、活用に向けた強力なバックアップが得られ、動き出しやすい環境が整います。

ご自身の所有する家が指定エリアに含まれているか、一度自治体の情報を確認しておきましょう。

【建替え】接道規制を緩めて再建築を可能にする

空家等活用促進区域に指定されることで、これまで建て替えの壁となっていた「道路に関するルール」が緩和される可能性もあります。

家を建てる土地には、幅4メートル以上の道路に、2メートル以上接していなければならないという決まりがあり、これを満たさない場合は原則として再建築ができません。

しかし、空家等活用促進区域のエリア内では、自治体の定める安全基準などを満たせば、特例として建築の許可が下りる仕組みも用意されています。

これにより、道路に面していないことが原因で、今まで手をつけられなかった古い家でも、家を再生する道が開けます。

【用途】用途規制を緩めて古民家カフェなどの営業を許可する

空家等活用促進区域に指定されると、これまで物件を住居以外の目的では使えなかった地域でも、お店や宿泊施設として営業できる可能性が広がります。

これまでは、空き家をカフェや地域の集会場として活用したい場合でも、都市計画法や建築基準法に基づく「用途地域」というルールの壁がありました。

【用途地域とは】

用途地域とは、都市計画法に基づいてエリアごとの「土地の使い道」を定めたルールのことをいいます。

地域を「住居用・商業用・工業用」などに分類し、建てられる建物の種類や用途を制限しています。

特に「住居専用地域」に指定されている場所では、建物を店舗や宿泊施設として使うことが厳しく制限されています。

しかし、空家等活用促進区域内であれば一定の緩和が認められるため、自治体が定めた条件をクリアすれば、店舗などへの変更がスムーズに進められます。

そのため、古い建物をカフェとして再生させるほか、地方移住者向けのシェアハウスに転用するなどの取り組みが実現しやすくなるでしょう。

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空き家法の改正の背景と空家等活用促進区域の目的

新しい制度が生まれた背景には、放置された空き家による「街の衰退」という深刻な問題があります。

これを解決するため、自治体は一軒ずつの対処から、地域全体を巻き込んだ「エリア全体の価値向上」へと方針を転換しました。

また、これまで所有者を悩ませてきた「建築ルールの壁」を緩和し、空き家の柔軟な活用を後押しすることが最大の目的です。

ご自身の家とどう向き合うべきか、今後の対策のヒントとして確認していきましょう。

【背景】空き家の放置による「街の衰退」を食い止める

総務省の2023年調査によると、全国の空き家数は過去最多の約900万戸に達し、空き家率も13.8%と過去最高を更新しました。

特に地方の中心部や古い住宅地では、その増加傾向が加速しています。

誰も住まなくなった家がそのまま放置されると、周囲の住環境まで悪化させ、結果的に地域全体の活気を奪ってしまいます。

トラブルの連鎖を防ぎ、住民同士のつながりやコミュニティを維持するためには、安心できる街並みを取り戻す必要があります。

このような状況を食い止めるために法改正が行われ、市町村が空き家の活用を重点的に進められる「空家等活用促進区域」が新設されました。

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参考:総務省「令和5年住宅・土地統計調査 調査の結果」

【目的】一軒ずつではなく「エリア全体」で魅力を底上げする

空家等活用促進区域は、空き家に対して一軒ずつ対応するのではなく、地域全体を巻き込んで街の価値を高める目的でスタートした制度です。

これまでの対策は、空き家をどうするか、所有者個人の判断に任せる部分が大きい傾向にありました。

そのため、手入れをしないでいる家が地域に増えてしまい、結果として街全体の活気を失わせる原因につながっています。

このような問題を解決するために、市区町村が重点エリアを指定し、移住の促進や観光の活性化と組み合わせて、地域全体で空き家を資源として活かす仕組みが整えられました。

空き家は地域の負担として扱うのではなく、街の魅力を高める資産として活かしていく考え方が、空家等活用促進区域を指定する基本となっています。

【目的】建築ルールの壁を壊し「理想の活用」を叶える

古い建物を活用しようとする際、建築基準法などのルールが壁となって、思い通りに進められないケースは珍しくありません。

しかし、活用を後押しする区域に指定されると、市町村の判断で規制を見直して柔軟に対応できる仕組みへと変わりました。

例えば、住宅しか建てられない場所であっても、古民家カフェや店舗として営業できるよう用途の変更を認められる場合があります。

また、家の前の道路が狭いことを理由に、建て替えの工事を断られていた物件でも、安全の基準を満たせば、新しく建て直せる可能性も出てきました。

このように、地域の実情をよく知る自治体が指針を定めることで、建物の用途変更や建て替えにともなうハードルを下げることにつながっています。

参考:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」

所有者は要注意!区域指定で生じる義務とリスク

空家等活用促進区域に含まれる物件の所有者は、これまで以上に管理への責任が求められます。

そのため、空き家の手入れをしないでいると、思わぬ負担やペナルティを受ける可能性もあります。

指定によって生じる義務とリスクについて、具体的に確認していきましょう。

放置空き家への指導や勧告が強化される

空家等活用促進区域に指定されたエリアでは、建物の管理状況に対する自治体のチェックが厳しくなる点に注意が必要です。

庭の枝が隣の家まで伸びているなど、管理されていないと判断された場合、市町村長から有効活用を求める要請が直接届く可能性もあるでしょう。

はじめは「改善してくださいね」という自治体からの軽い注意で済んでいても、対応せずにいると、やがて「必ずやりなさい」という強制力のある命令に変わってしまいます。

命令に対して改善が見られない場合は、行政が強制的に対処し、その費用を所有者に請求するケースもあります。

自治体から通知が来て、対応を後回しにしてしまう方は少なくありませんが、指定エリアでは特に早めの対応が必要です。

気づかないうちに深刻な状況に追い込まれてしまうおそれもあるため、ご自身の家が区域内かどうか事前に確認しておきましょう。

放置すると固定資産税が6倍になるリスク

自治体の指導や勧告を受け、最終的に「管理不全空家」として指定されると、税金の負担が大きく増えるかもしれません。

この指定を受けると、土地の評価額を最大で6分の1に引き下げる「固定資産税の特例」から外れることになります。

これまで年間5万円程度だった固定資産税が、翌年から最大で約30万円にまで跳ね上がる可能性があります。

「とりあえずこのままで」と対応を後回しにしていると、税負担がのしかかってくるおそれがあるため、十分な注意が必要です。

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損をしないために!地域の活用ルールを確認

支払う費用ばかりが増えてしまう状況を避けるためには、ご自身の家が対象エリアに含まれているかどうかを確認することが大切です。

確認する際は、物件が所在する市区町村の公式ウェブサイトを見るか、担当の窓口へ直接問い合わせます。

次に、市町村が定めている活用ルールの内容を把握し、どのような活用が求められているか整理しましょう。

ルールに沿った計画を立てていれば、補助金や税制上の特例を受けられる可能性が出てきます。

役所の窓口へ直接相談に行くことに抵抗がある場合でも、最近は電話やオンラインでの相談に対応する自治体も増えています。

固定資産税などの税負担を増やさないためにも、早めに最新の情報をチェックしておきましょう。

活用方法に迷ったら湘南空き家ラボへご相談を

空き家の放置問題や活用に関して、何から始めればいいかわからないとお悩みの際は、湘南空き家ラボへお気軽にご相談ください。

売却や譲渡の契約書作成、登記手続きに必要な書類の準備など、手間のかかる作業はこちらでお引き受けします。

また、空き家に荷物が残っている状態でも、そのままお任せいただけます。

現地が遠い場合は、オンラインでのお打ち合わせもできますので、まずは気軽にご連絡ください。

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空家等活用促進区域で利用可能な補助金・支援策

空き家を活用する際の負担を減らすために、全国各地の自治体がさまざまな補助金・支援制度を設けています。

ここでは、実際の自治体の事例を取り上げながら、補助金の探し方について解説します。

【神奈川県秦野市】空家の活用促進補助金・適正管理促進補助金

神奈川県秦野市でも、空き家の適正な管理や活用を後押しする具体的な補助金制度が設けられています。

市の「空家バンク」に登録された一戸建て住宅を対象に、以下の2つの支援が用意されました。

制度名

内容

適正管理促進補助金

家財道具の処分や庭木の伐採費用の3分の1(最大20万円)を補助

活用促進補助金

賃貸などに向けた修繕や改築などリフォーム費用の3分の1(最大50万円)を補助

いずれも、市内の施工事業者への委託が、交付の条件です。

予算の上限に達すると受付が終了するため、秦野市内に物件をお持ちの方は、早めに市のウェブサイトや担当窓口へ問い合わせてみてください。

参考:神奈川県秦野市「空家の活用促進補助金、適正管理促進補助金のご案内」

【兵庫県赤穂市】空家活用特区での補助金・支援制度

兵庫県赤穂市は、空家等活用促進区域の制度を取り入れ、先進的な取り組みを進めている自治体のひとつです。

独自の特区を設定し、区域内でのリフォームや用途変更に対して、補助金などの支援制度を設けています。

飲食店や宿泊施設として活用する際の改修工事費用を、一部補助する仕組みがあり、地域活性化につながる事業にはより手厚いサポートが適用されます。

参考:兵庫県赤穂市「赤穂市空家活用支援事業補助金について」

【兵庫県加西市】空き家利活用支援の拡充

兵庫県加西市では、空き家バンクを通じた取り組みに加えて、独自の支援制度を充実させています。

登録された物件を活用して移住する方に対して、建物の修繕にかかる費用の一部を補助する制度が用意されています。

家の中に残された家財道具の処分費用についても、支援を受けられる仕組みがあり、荷物が多くて手が出せないという悩みを軽減できるのが魅力です。

都市部から地方へ移住する方に対しては、補助の金額を上乗せする仕組みも設けており、移住を促進する取り組みとも連携しています。

参考:兵庫県加西市「空家等活用促進特別区域制度」

空家等活用促進区域の補助金の探し方

補助金は全国各地の自治体が独自の制度を設けているため、まずは以下の場所から情報を集めることが大切です。

【補助金の探し方】

・物件がある市区町村のウェブサイト(「移住・定住支援」のカテゴリなど)
・国土交通省や公的機関のウェブサイト(全国の情報を調べたい場合)
・専門のサービス会社(自分で調べるのが難しい場合)

補助金の内容や申請の条件は年度ごとに変わることが多く、予算の上限に達すると受付が終了してしまうケースもあります。

「来年でいいか」と後回しにしていると、使えるはずだった制度の申請期間を逃してしまう可能性があります。

そのため、気になった制度を見つけた場合、早めに担当窓口へ問い合わせて動き出すことが重要です。

空き家活用で補助金・支援制度が使える場面は?探し方や注意点を解説!

まずは相談!湘南空き家ラボで空き家を資産に

空き家を何とかしなければと思いながらも、何から始めればいいかわからずに悩んでいる方は多くいらっしゃいます。

そのまま時間が経つほど建物の傷みは進み、支払う費用ばかりが増えてしまいます。

湘南空き家ラボは、そうした動かせない状態の家に向き合ってきました。

荷物が残っている状態や、建て替えができない物件でも、まずはお悩みをお聞かせください。

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