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未登記物件はそのまま売れる?注意点と売却方法をわかりやすく解説!

実家が未登記だと判明し「このままでは売れないのか」と不安を抱える方は少なくありません。

放置し続けると固定資産税を払い続けるだけでなく、将来的に過料の対象や権利トラブルに巻き込まれる恐れもあります。

本記事では、未登記物件が売却で不利になる理由と、スムーズに売却するための具体的な方法をわかりやすく解説します。

未登記物件とは?定義と仕組みを解説!

未登記物件とは、実際に建物として存在し人が生活しているにもかかわらず、法務局の「登記簿」に記録されていない建物のことです。

人間にたとえると、生まれているのに「戸籍がない」状態に近い、とイメージするとわかりやすいかもしれません。

登記がされていない状態とは、本来あるべき「表題部(建物の場所や広さ)」が登記簿に存在しない状態を指します。

そのため、所有権の証明書にあたる「権利証(登記識別情報)」も発行されていません。

手元に土地の権利証はあっても、建物の権利証が見つからない場合は、未登記の可能性があるかもしれません。

もう1つ、よくある誤解として「毎年固定資産税を払っているから、きちんと登記されているはずだ」と思われがちです。

しかし、役所が管理する「課税台帳」と法務局が管理する「登記簿」は、制度として連動していない場合が多く、税金はしっかり徴収されていても登記が未完了のケースは十分あり得ます。

固定資産税の支払いは、登記済みの証明にはならない点を覚えておいてください。

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未登記物件は売れる?売却時に知っておきたい注意点

結論からいうと、未登記のまま売買契約を結ぶ行為は法律上違法ではありません。

しかし、実際の不動産市場では「住宅ローンが組めない」「権利が守られない」といった理由で敬遠され、売却が難しくなりがちです。

まずは未登記物件が売却で不利になる理由を理解したうえで、ご自身の状況に合った対処法を選びましょう。

未登記物件でも法律上は「売買契約」可能

民法では、建物が未登記であっても売買契約自体は有効に成立します。

未登記は違法建築とは異なります。

違法建築が建築基準法などに違反しているのに対し、未登記は単なる手続き上の漏れです。

登記(表題登記と所有権保存登記)をおこなえば、法的に適正な状態に戻せます。

ただし、実務上は「未登記」の状態を買主に正直に伝える必要があります。

あわせて、売買契約書の特約事項に「本物件は未登記建物であり、引き渡しまでに売主の責任で登記を完了する」などの条項明記が必須です。

この特約がないと、引き渡し後にトラブルが起きた際に解決が長引く原因になります。

未登記物件は「売れない」3つの理由

未登記物件には「①買主が住宅ローンを組めない」「②第三者に権利を主張できない」「③境界・面積のトラブルリスクがある」という3つの理由があります。

これらが重なることで、一般の買い手や不動産会社から敬遠されやすい状態になります。

それぞれの理由を順番に見ていきましょう。

1.買主が住宅ローンを組めない

金融機関は住宅ローンの融資条件として、建物に「抵当権」を設定します。

しかし、未登記建物には抵当権の設定ができないため、そもそも融資審査の対象外となってしまいます。

つまり、購入資金として数千万円の現金を一括で用意できる一部の層に買い手が限られてしまうのです。

一般的なファミリー層の多くは住宅ローンを活用して購入するため、そこにアプローチできないのは売却においてかなり不利な条件となります。

また、万が一売買契約を結べたとしても、最終的に融資が通らずに「ローン特約」によって契約が白紙撤回されるリスクも抱えます。

住宅金融支援機構の調査でも、住宅購入者の大多数が住宅ローンを活用している実態が示されており、ローンが使えない制約がいかに大きいかがわかるでしょう。

参考:住宅金融支援機構(フラット35)の利用者調査

2.第三者に権利を主張できない

不動産の登記は「これは自分のものです」と社会に向けて宣言するための手段です。

民法第177条では、不動産の所有権などの権利は、登記をしなければ第三者に対抗できないと定められています。

登記がない状態で売買がおこなわれた場合、もし売主が悪意を持って同じ物件を別の人にも売ってしまったとき、先に登記をした人が所有権を確保できます。

つまり、登記なしで購入した側は所有権を主張できず、高額なお金を支払ったのに建物を失うリスクを負うことになりかねません。

こうした「安心して購入できない」状態は、買い手にとって心理的な壁にもなります。

参考:民法177条の第三者の範囲や物権変動の対抗要件について

3.境界・面積の契約トラブル

未登記物件では正確な測量がおこなわれていない場合が多いため、隣地との境界線や建物の実際の面積が曖昧なままになっているケースも多く見られます。

こうした状態のまま売却してしまうと、引き渡し後に「聞いていた面積と違う」「隣の土地に建物が越境していた」といった問題が発覚します。

この場合、買主から契約不適合責任を問われ、損害賠償を請求されるリスクを負うことになりかねません。

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未登記物件を売却するための3つの選択肢

未登記物件を売却する方法は「価格(手取り額)」「スピード」「手間」の3つの軸で比較できます。

手取り額を優先するなら登記後の売却、スピードや手間を優先するなら解体や業者買取が向いています。

1.登記してから売却

安全で確実な方法は、売主の責任で「表題登記」と「所有権保存登記」を完了させてから不動産市場に出す方法です。

住宅ローンが使えるようになるため買い手の間口が広がり、値下げ圧力を受けにくく相場に近い価格での売却が期待できます。

費用と時間は多少かかりますが、手取り額を優先したい方に向いている選択肢です。

2.解体して更地にしてから売却

建物を取り壊して「更地」として売れば、未登記問題は自然と消滅し登記手続きも不要になります。

ただし木造住宅の解体には100〜200万円程度の費用がかかるため、土地の売却益からその分が目減りする点を念頭に置いてください。

また、未登記建物の場合は滅失登記ができないため、解体後は役所への「家屋滅失届」の提出を忘れずにおこないましょう。

登記手続きの手間をかけずに売却を進めたい方や、建物の状態が悪くて活用が難しい方に適した方法です。

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3.未登記のまま業者に売却

登記手続きを進める余裕がない場合は、未登記のまま買い取ってくれる「買取再販業者」への売却という方法があります。

業者が購入後に登記をおこなうため売主側の手間は省けますが、その費用とリスク分だけ価格は下がり、相場の7割を下回るケースも十分あり得ます。

一般の仲介会社では扱ってもらえない場合が多いため、訳あり物件に強い専門業者へ複数相談して比較しましょう。

価格より手間のなさとスピードを優先したい方に向いている方法です。

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未登記になってしまう3つの原因とは?

実は「未登記」になってしまう背景には、いくつかの共通したパターンがあります。

多くの場合は「故意に隠した」のではなく、手続きの知識がなかったり、業者から案内がなかったりといった理由による「うっかり漏れ」です。

代表的な原因を3つ挙げると「離れや倉庫などの付属建物の手続き漏れ」「増改築時の登記変更を忘れたケース」「住宅ローンを使わずに建てたため登記が不要と誤解したケース」です。

いずれも、売却の調査段階や相続のタイミングで初めて発覚する場合が多くあります。

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1.離れや倉庫の手続き漏れ

母屋(メインの家)はしっかり登記されているのに、後から建てた「離れ・車庫・物置」といった付属建物だけが未登記のまま放置されているケースは、住宅の現場でよく見られます。

「建物が小さいから登記は不要だろう」「建物の一部じゃないから大丈夫だろう」という親世代の判断が積み重なった結果、登記が忘れられてしまうのが典型的なパターンです。

普段の生活では特に問題が起きないため、相続や売却のタイミングではじめて発覚するケースが多くあります。

2.増改築時の申請忘れ

子供部屋を増やす、平屋を2階建てにするなどの増築時に、床面積を変更する「表題部変更登記」をしなかったため、登記と現況が一致しなくなるケースもよくあります。

登記簿上は80㎡なのに実際は100㎡あるといったズレが生じ、そのままでは売買契約上の不適合となります。

工務店から登記変更の案内がなく、施主側(工事を依頼した建物の所有者)も知識がなかったために手続きが漏れてしまうのが典型的なパターンです。

工事が終わったからといって、登記の手続きも終わっているとは限らないのです。

3.現金建築による登記不要の誤解

住宅ローンを利用して家を建てる場合、金融機関が「抵当権」を設定するために登記が必須となります。

つまり、銀行が「登記されているか」を確認する仕組みが自然と働きます。

一方、退職金などの手元の現金で家を建てた場合は、銀行のチェックが入りません。

「自分の土地に自分のお金で建てたのだから、誰にも文句は言われない」と、登記費用を節約してそのままにしてしまったケースも実際に多く存在します。

不動産登記法第47条では、建物を取得してから1ヵ月以内に表題登記を申請する義務が定められており、現金建築であっても例外ではありません。

登記がない状態では「権利証(登記済証・登記識別情報)」が手元に存在せず、それが未登記である状態を示す証拠の1つとなります。

参考:不動産登記法第47条

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未登記物件にはどんなリスクがある?

「売れないなら放置でいいのでは」と思う方もいるかもしれませんが、未登記のまま放置し続ける行為には見過ごせないリスクがあります。

放置することで、競売・固定資産税・過料という3つの問題に発展する可能性があります。

「面倒だからそのままに」という判断が、後々の大きな負担につながる点を覚えておいてください。

売却後も「固定資産税」徴収が続くリスクがある

未登記のまま売買が成立した場合、法務局の登記簿上では所有者が変わりません。

そのため、役所への「家屋補充課税台帳名義人変更届」を忘れると、すでに手放したはずの建物に対する固定資産税の納付書が、元の所有者(あなた)のもとに届き続ける状態になります。

買主との連絡が取れなくなってしまうと、この問題の解決はとても困難になります。

手放したのに税金を払い続ける状況を避けるため、売買後はすみやかに役所への届出を済ませ、課税関係をきれいに整理しておきましょう。

「登記義務違反と過料」の対象になるリスクがある

不動産登記法第47条には、建物を取得(新築・増築・相続など)した場合は、1ヵ月以内に「表題登記」を申請する義務があると定められています。

不動産登記法第164条によれば、この義務に違反して正当な理由なく放置した場合「10万円以下の過料(かりょう)」が課される可能性があります。

実際に過料が請求されるケースはそれほど多くないとされていますが、法律違反の状態を放置し続けることは、後の手続きや取引において思わぬ障壁となる点を忘れないでください。

「罰則を受けたことがないからこのままで大丈夫」という考え方自体にリスクがあります。

参考:不動産登記法第164条

参考:登記しないと過料もあり!所有者不明土地の解消に向け、相続登記の義務化が決定!

【空き家の相続】基礎知識から知っておきたい手続きや注意点を解説!

「競売」のリスクがある

「登記していなければ、借金があっても見つからないのでは」と思う方もいるかもしれませんが、それは誤解です。

税金の滞納や借金がある場合、債権者の申し立てによって裁判所が「職権」で登記を作成し、強制的に競売手続きへ移る場合があります。

競売になると、所有者の意思に関係なく、住んでいる家でも強制的に手放さなければならない状況になります。

しかも、競売では市場価格の5〜6割程度の価格で処分される場合が多く、経済的な損失はとても痛いものです。

「登記していなければ安全」という認識は、法的には通用しません。

民事執行法の枠組みのもと、登記の有無に関わらず財産として認定され、強制処分の対象になります。

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未登記建物の「登記と売却」手順を詳しく解説

いざ登記をしようと思っても「具体的に何をすればいいのか」「誰に頼めばいいのか」がわからず、不安になる方は少なくありません。

ここでは、未登記建物を登記して売却するまでの流れを4つのステップに分けて解説します。

1つひとつ確認していけば、それほど難しい手続きではないとわかるはずです。

1.調査・測量(土地家屋調査士)

最初のステップは、土地家屋調査士に依頼して現地調査と測量をおこないます。固定資産税の納税通知書や建築確認済証など、手元にある資料を集めて専門家に渡します。

古い建物で書類を紛失しているケースも多くありますが、土地家屋調査士に相談すれば実測調査や「上申書」作成での対応がほとんどです。

資料がないからといって諦める必要はありません。

調査士は現地に入り、建物の位置・形状・床面積などを正確に測量します。

この段階でしっかりとした現況把握をおこなうことが、その後の登記申請を進めるうえで欠かせません。

日本土地家屋調査士会連合会の公式サイトから、地域ごとの調査士事務所が探せます。

なお、調査から測量完了までの目安は2〜4週間程度です。

参考:日本土地家屋調査士会連合会の公式サイト

2.建物表題登記の申請

測量が完了したら、調査士が作成した図面と調査報告書を添付して法務局へ「建物表題登記」を申請します。

この手続きが建物の「出生届」にあたるステップです。

申請後、法務局の登記官が現地を確認しに来ることもありますが、通常はそれほど時間はかかりません。

ただし、この段階では「表題部」が登記簿に作られるだけで、まだ権利証(登記識別情報)は発行されません。権利の確定は次のステップでおこなわれます。

法務局への申請から完了までの目安は1〜2週間程度です。

3.所有権保存登記(司法書士)

表題登記が完了したら、次は司法書士へ依頼して「所有権保存登記」をおこないます。

これが最初の所有者を登録する手続きであり、権利の確定を意味します。

この手続きでは、建物の評価額に応じた「登録免許税」の納付が必要です。

所有権保存登記が完了すると、ようやく「登記識別情報(いわゆる権利証)」が発行されます。

これをもって名実ともに売主の所有物として法的に証明できる状態となり、通常の不動産と同じ条件で売却活動を始める準備が整います。

司法書士への依頼から登記完了までの目安は1週間程度です。

4.売却活動の開始

登記が完了したら、登記簿謄本(全部事項証明書)を取得し、不動産会社に提出して正式に媒介契約を結びます。

これで一般市場への売り出しが始まります。

売り出しの際には「登記済み・測量済み」をアピールポイントとして打ち出せるのも強みです。

権利関係が明確になっている物件は買主に安心感を与えられるため、価格交渉でも有利に働く場面があります。

買主が決まれば通常の不動産売買と同じ流れで売買契約を結び、決済・引き渡しをおこない、最後に買主への所有権移転登記をおこなって手続きはすべて完了です。

登記を整えれば、売却手続き全体がスムーズに進みます。

なお、売却活動の期間は物件の状態や市場状況によって異なりますが、登記が整っていることで買い手がつきやすくなります。

4つのステップ全体を通じた目安期間は、おおよそ1〜2ヶ月程度です。

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未登記物件を「売買可能」な状態にするための専門家とは?

登記の手続きには「土地家屋調査士」と「司法書士」の2種類の専門家が関わります。それぞれの役割と費用の目安を把握しておけば、依頼先を探すときにもスムーズに動けます。

日本司法書士会連合会も、不動産登記における司法書士の役割を積極的に案内しており、どちらの専門家も全国に多く存在しています。

参考:日本司法書士会連合会公式サイト

土地家屋調査士と司法書士の違い・費用相場

土地家屋調査士は、建物の「物理的な現況(広さ・構造・位置)」を測量して表題登記を申請する専門家です。

費用の目安は難易度にもよりますが、約8〜20万円程度とされています。

司法書士は、建物の「権利(所有者)」を確定する所有権保存登記を担当する専門家です。

費用の目安は約5〜10万円で、これに加えて登録免許税(実費)が別途かかります。

「表示(調査士)」と「権利(司法書士)」は法律上、資格が明確に区別されており、同一の人による兼任は原則として認められていません。

2つの専門家が連携してはじめて登記が完了する仕組みです。

専門家選びのポイント

専門家への依頼方法は、土地家屋調査士と司法書士をそれぞれ個別に探して依頼する方法と、両者が連携しているワンストップ型の事務所にまとめて依頼する方法の2つがあります。

個別に依頼する方法は、各費用の内訳が明確で、知人に頼める場合などに適しています。

一方で、調査士と司法書士の間に立って自分で調整を進める必要があり、書類のやり取りや手続きの管理に手間がかかる点は覚えておきましょう。

ワンストップ型の事務所に依頼する場合は、窓口が1つで済むため手間が最小限に抑えられます。

調査士から司法書士へのバトンタッチもスムーズで、全体の期間短縮にもつながります。

どちらを選ぶかはご自身の状況次第ですが、未登記物件の売却は手続きが複雑になりやすいため、初めて対応する方にはワンストップ対応の事務所への依頼がおすすめです。

まずは相談だけでも、専門家に早めに声をかけておくことが、スムーズな売却への近道です。

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未登記物件で不安なら?今すぐ湘南空き家ラボへご相談を

実家の未登記問題は専門的な知識が必要で、登記費用や解体費用などの金銭的な負担も重くのしかかります。

「売却の手続きが面倒」「お金をかけずに活用したい」とお悩みなら、売る以外の選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。

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