空き家を久しぶりに訪れたとき、玄関を開けた瞬間のカビ臭さに驚いた経験はありませんか。
空き家のカビ臭さは、原因を突き止めて正しく対処すれば、自分で改善できる場合も少なくありません。
この記事では、空き家がカビ臭くなる原因や放置するリスク、自分でできる消臭の手順、業者に頼む場合の費用相場、再発を防ぐ管理方法を解説します。
カビ臭さの原因と対処法を理解して、空き家の資産価値を守りましょう。
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空き家がカビ臭くなる3つの原因
閉め切った空き家は空気が動かないため、室内に湿気がこもりカビが増えやすい環境です。
ただし、カビ臭いと感じても、実際は排水口の封水が蒸発して上がってくる下水の臭いが原因の場合もあります。
臭いの元によって対処法は変わるため、まずは空き家がカビ臭くなる主な原因を確認しておきましょう。
閉め切りで湿気がこもっている
建物は窓や扉を開けて換気しない限り、室内の湿度がなかなか下がりません。
特に梅雨から夏にかけては外の湿度と気温が高く、隙間から入り込んだ湿った空気が室内にたまり続けます。
日当たりの悪い北側の部屋や、空気が動かない押入れ・クローゼットの中は、家の中でも湿気がたまりやすい場所です。
湘南や神奈川の海沿いでは潮風の影響も受けるため、塩分を含んだ湿気が建材の傷みを早める点にも注意が必要です。
換気しない空き家では、こうした場所からカビが広がり、家全体に強い臭いがしみついていきます。
雨漏りや結露で床下や壁の中が湿っている
築年数がたった空き家では、屋根材の割れや外壁のひび割れ、コーキングの劣化から雨水が入り込むおそれがあります。
入り込んだ雨水は壁の中や床下にたまり、建材を湿らせてカビの大きな発生源となるため要注意です。
冬場など室内外の温度差が大きい時期は、壁の内部や窓ガラスに結露も発生します。
結露した水が壁紙の裏や床下の木材にしみ込むと、目に見えない場所でカビが広がっていきます。
天井や壁紙に茶色や黒のシミがある場合や、壁紙が不自然に剥がれている場合は、雨漏りや内部結露が進んでいるサインです。
表面を掃除するだけでは解決せず、建物の内部からカビ臭さが漂い続けることになります。
ホコリや残置物がカビの栄養源になっている
カビが増えるには、水分と温度に加えて栄養となるものが必要です。
空き家に積もったホコリや、住んでいた頃の皮脂汚れ、食べかすなどは、すべてカビの栄養になります。
放置された布団や衣類、湿気を吸いやすい畳は、繊維の奥までカビが根を張るため、一度生えると強い臭いを放ち続けます。
さらに、家具や段ボールなどの残置物が多いと、室内の空気の流れがさえぎられてしまう点も問題です。
家具の裏や部屋の四隅に湿気がたまり、カビが一気に増える原因となります。
残置物を減らすことは、空き家全体のカビ臭さを抑えるための大切な対策です。
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空き家のカビ臭さを放置するとどうなる?3つのリスク

空き家のカビ臭さは、不快な臭いが続くだけの問題ではありません。
臭いの元であるカビは時間とともに壁紙の裏や床下へと広がり、人の健康や建物そのものに悪影響を与えます。
将来売却や賃貸を考えている場合にも大きなマイナスとなるため、放置するとどのようなリスクがあるのかを知っておきましょう。
健康被害|アレルギーや呼吸器の不調を招きやすくなる
カビが増えた空き家では、空気中に大量のカビの胞子が漂っています。
この胞子を長く吸い込むと、アレルギー性鼻炎や気管支ぜんそくなどの健康被害につながりかねません。
特に免疫力が落ちている高齢者や、呼吸器が発達途中の子どもは症状が重くなるおそれがあるため、十分な注意が必要です。
短い帰省や様子見であっても、カビ臭い部屋に長くいることは体の負担になります。
換気や掃除、片付けをするときは、カビの胞子を吸い込んだり触れたりしないよう、防塵マスクとゴム手袋を必ず着けて作業しましょう。
建物の劣化|木材の腐敗で床や柱が傷む
建物の木材は水分を多く含むと木材腐朽菌が繁殖し、少しずつ腐っていきます。
湿気がこもりカビが広がっている空き家は、この菌が活動しやすい環境です。
柱や土台が腐ると建物の強度が落ち、地震や台風で倒壊する危険も高まります。
歩いたときに床がきしんだり、ふわふわと沈んだりする場合は、床下の木材がすでに傷んでいるサインです。
湿った木材はシロアリを呼び寄せやすく、被害が広がると修理に数百万円規模の費用がかかるケースもあります。
資産価値の低下|売却や賃貸で敬遠される
空き家を売ったり貸したりするとき、物件の第一印象はとても重要です。
内見で玄関を開けた瞬間にカビ臭さが漂うと、それだけで物件の評価は大きく下がります。
カビ臭い家は「見えない部分も傷んでいるのでは」と不安を持たれ、修繕費がかかる物件だと判断されてしまいます。
その結果、相場より大きな値下げを求められたり、長く買い手が見つからなかったりする原因にもなりかねません。
壁の中や床下までカビが広がると、リフォーム費用だけで数百万円かかることもあります。
価値が大きく下がる前に、カビの被害が浅いうちから対策しておくことが大切です。
空き家はどこまで直すべき?リフォーム方法別の費用と判断基準を解説
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空き家でカビが生えやすい場所まとめ

空き家の中でカビが生えやすいのは、空気の流れが悪い場所と水気が残りやすい場所です。
特に注意したいのは、壁紙の裏や床下、長く動かしていないエアコンの中など、普段は目に入らない場所です。
主な場所とカビが生えやすい理由を、下の表にまとめました。
場所 | カビが生えやすい理由 |
|---|---|
押入れ・クローゼット | 扉を閉め切ると空気が動かず湿気がこもる |
家具の裏 | 壁との隙間に湿気がたまり結露が起こる |
畳の裏 | 湿気を吸い込みやすく通気性が悪い |
浴室・洗面所・キッチン | 排水口やゴムパッキンに水分と汚れが残る |
壁紙の裏・床下 | 雨漏りや結露の水分が見えない場所にたまる |
エアコンの中 | 内部に残った湿気とホコリでカビが増える |
これらの場所でカビが増えると、室内全体に強い臭いが広がる原因となります。
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空き家のカビ臭さを自分で消す5つの手順
カビ臭さを消すには、臭いの元を取り除くことが基本です。
消臭剤や芳香剤を置くだけでは臭いを一時的にごまかしているだけで、カビが増えるのは止められません。
ここでは、空き家に着いたその日に取り組める5つの手順を順番に紹介します。
ステップ1|窓と押入れを開けて空気を入れ替える
空き家に着いたら、まずは室内にこもった湿気とカビの胞子を外に出すために換気しましょう。
窓は1か所だけでなく、対角線上にある2か所以上を開けて風の通り道をつくるのがポイントです。
湿気がたまりやすい押入れやクローゼット、靴箱、シンク下の扉もすべて開けておきます。
風が通りにくい間取りや風のない日は、換気扇を回したり、扇風機やサーキュレーターを窓に向けて動かしたりすると効果的です。
1〜2時間はこの状態を保ち、よどんだ空気をしっかり入れ替えます。
ステップ2|すべての排水口に水を流す
換気と並行して、水回りに水を流す「通水」も済ませます。
キッチンや洗面台、浴室、洗濯機置き場の排水口には、下水の臭いや害虫の入り込みを防ぐ「封水」という水がたまっています。
長く水を使わない空き家ではこの封水が蒸発し、下水の臭いが室内に上がってくるケースが少なくありません。
すべての排水口にコップ2〜3杯の水を流し、封水を元に戻しましょう。
トイレもレバーを回して流し、便器内に水をためておきます。
通水して1時間以上たってもドブのような臭いが消えない場合は、排水管の破損や詰まりなど設備の不具合を疑いましょう。
ステップ3|臭いの発生源を探す
換気と通水だけでカビ臭さが残る場合は、室内のどこかにカビの発生源が隠れています。
臭いが特に強い部屋を中心に、前の章で紹介したカビが生えやすい場所を順番に確認していきます。
壁紙の隅や窓のサッシまわり、押入れの奥、畳の裏、床下収納の中などは重点的にチェックしたい場所です。
家具が置かれている場合は、壁との隙間もライトで照らして確かめましょう。
表面にカビが見当たらないのに強い臭いがする場合は、壁紙の裏や床下、天井裏など見えない部分でカビが増えているおそれがあります。
ステップ4|見えるカビをエタノールで拭き取る
目に見える範囲のカビは、消毒用エタノールで拭き取ります。
カビに直接吹きかけると胞子が舞い上がるため、キッチンペーパーや布にエタノールを含ませてから、やさしく拭き取るのが正しい方法です。
浴室のタイルやパッキンなど色落ちの心配がない場所なら、市販の塩素系漂白剤を使うと、より強力にカビを落とせます。
一方、木材や色柄のある壁紙に塩素系漂白剤を使うと、色が抜けたり素材が傷んだりするため使用は避けましょう。
なお、壁紙の奥や木材の内部まで根を張った黒カビは、表面を拭いてもすぐに再発するため、自力で取りきることはできません。
ステップ5|カビた布団や残置物を処分する
カビが生えた布団や衣類、座布団などは、洗濯や天日干しをしても繊維の奥の臭いまでは取りきれません。
カビの発生源になっているものは、自治体のルールに従って思い切って処分するのが確実です。
不要な家具や段ボールを片付けて残置物を減らすと、空気の流れがよくなり、新しいカビの予防にもつながります。
量が多く自分で運び出すのが難しい場合は、一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に頼むとスムーズです。
片付けの費用は、自治体の補助金を使って抑えられる場合もあります。
空き家の片付けに補助金はある?対象から申請方法を実例も踏まえて解説
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カビ臭さが消えない空き家は業者へ|カビ取り費用の相場

換気や掃除で解決しないカビ臭さは、、壁の中や床下、天井裏など自分では手の届かない場所にカビが広がっているおそれがあります。
このような場合は、専用の薬剤によるカビ取りから防カビ施工まで任せられるカビ取り業者に相談しましょう。
主な施工内容ごとの費用の目安は、下の表のとおりです。
施工内容 | 費用の目安 |
|---|---|
壁や天井のカビ取り | 1㎡あたり2,000〜3,000円 |
部屋全体のカビ取りと防カビ | 8万〜15万円 |
床下や壁の中の施工 | 数十万円〜 |
費用はカビの範囲や建物の構造によって変わるため、見積もりで内訳を確認することが大切です。
壁や天井のカビ取り|1㎡あたり2,000〜3,000円
壁や天井など、目に見える表面のカビ取りは、施工する面積に応じて料金が決まるのが一般的です。
カビの除去だけなら、1㎡あたり2,000〜3,000円が目安です。
再発を防ぐ防カビコーティングを追加する場合は、1㎡あたり1,000〜2,000円ほどの費用が上乗せされます。
押入れの中だけ、特定の部屋の壁一面だけといった狭い範囲なら、総額3万〜5万円で収まるケースも少なくありません。
部屋全体のカビ取りと防カビ|8万〜15万円
部屋全体にカビが広がっている場合は、壁・天井・床をまとめてカビ取りし、防カビコーティングまで仕上げる必要があります。
6〜8畳の部屋を1室まるごと施工する場合、費用の目安は8万〜15万円です。
臭いが部屋全体にしみついているときは、オゾン発生器などを使った消臭施工をセットで頼むケースが多く、数万円が追加されます。
部屋数が増えるほど費用は高くなり、カビの根の深さや臭いの強さによっても作業内容と金額が変わります。
床下や壁の中の施工|数十万円かかる場合も
床下や壁の中にカビが発生している場合は、表面の清掃や消毒だけでは解決しません。
床板を剥がしたり壁を解体したりする工事が必要になり、費用は数十万円から、場合によっては100万円を超えることもあります。
床下や壁内のカビは、雨漏りや給排水管の水漏れ、ひどい結露が原因になっているケースがほとんどです。
そのため、カビ取りと同時に屋根の修繕や配管の交換など、原因を断つ工事もあわせて行う必要があります。
高額になりやすい工事なので、複数社から見積もりを取り、作業範囲と保証の有無をしっかり比べておきましょう。
空き家リフォームの補助金とは?リフォーム費用や補助の種類・注意点を解説!
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空き家を再びカビ臭くさせない管理方法
業者にカビを取ってもらっても、空き家のまま管理しなければカビは再び発生します。
再発を防ぐ基本は、換気・通水・除湿の3つを続けることです。
遠方に住んでいて通えない場合は、管理を任せたり、売却を考えたりする方法もあります。
月1回は換気と通水をする
カビの再発を防ぐには、少なくとも月に1回は空き家を訪れて換気・通水しましょう。
換気は晴れて空気が乾いている日中を選び、窓や押入れ、クローゼットの扉を開けて1〜2時間ほど空気を入れ替えます。
あわせて、キッチンや浴室、洗面台、トイレで1分ほど水を流し、封水を保って下水の臭いを防ぎます。
湿度が高くなる6〜7月の梅雨の時期や台風の直後は湿気がたまりやすいため、月2回に増やすと安心です。
除湿剤を置いて湿気をためない
訪問できない間の湿気対策には、除湿剤が役立ちます。
押入れやクローゼット、床下収納、靴箱など湿気がこもりやすい場所には、大容量のタンク型除湿剤を置いておきましょう。
家具が残っている場合は、壁との間に5〜10cmほどの隙間をあけて空気の通り道をつくることも大切です。
除湿剤は水がたまると効果がなくなり、置く場所や季節にもよりますが、3〜6か月ほどで満水になります。
訪問のたびに中を確認し、満水に近ければ新しいものと交換しましょう。
通えない場合は空き家管理サービスに任せる
遠方に住んでいて月1回の訪問が難しい場合は、空き家管理サービスの利用を検討しましょう。
不動産会社や警備会社などが、所有者の代わりに換気や通水、雨漏りの確認、郵便物の整理などを代行してくれます。
換気と通水を含む基本プランの費用は、月5,000〜10,000円が目安です。
作業後には室内や外観の写真付きレポートが届くため、遠方にいても空き家の状態がわかります。
カビの発生や建物の傷みを早く見つけられる点も大きなメリットです。
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使う予定がないなら売却も検討する
自分や親族が住む予定がなく、活用の計画もない空き家なら、早めの売却を考えるのも一つの方法です。
持ち続ける限り、固定資産税や火災保険料などの維持費がかかり、管理の手間もなくなりません。
すでにカビ臭さがある物件でも、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」なら、そのままの状態で売れるケースがあります。
一方、カビが壁の中や構造部分まで広がって臭いがしみつくと、修繕費を差し引かれて売却価格は大きく下がります。
価値が下がる前に手放すことで、余計な損失を防ぐことが可能です。
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カビ臭い空き家の対処に迷ったら空き家のプロに相談しよう

空き家のカビ臭さの主な原因は、換気不足による湿気や雨漏り、残置物の放置です。
まずは換気と通水で臭いが改善するかを確かめ、消えない場合は壁の中や床下のカビを疑って業者に相談しましょう。
清掃に費用をかけるか売却するかは、カビの被害状況や空き家を今後どう使うかによって変わります。
空き家のカビ臭さや今後の活用でお悩みの方は、湘南空き家ラボにお気軽にご相談ください。
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